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「紫陽花のプリンセス」オルタンス王妃~ジュエリーに秘められた皇帝ナポレオンの娘の物語

 梅雨の季節を代表する花・・・といえば紫陽花ですよね。

私も、雨に濡れた紫やブルー、ピンク、白の色とりどりの紫陽花が色づく様子を眺めるのが大好きです♪

日本の花、というイメージが強い紫陽花の花ですが、

実は18世紀に日本からヨーロッパに渡り、そこで品種改良されて広まったために、フランスやイギリスでもとても愛されている花だそう。

 特に、フランスでは「オルタンシア」と呼ばれ、土壌の性質から優しいピンク色の花が多く、そのロマンチックな花姿から、非常に人気が高いのだとか。

紫陽花のフランス語名「オルタンシア」ですが、19世紀初頭のとあるプリンセスの名前から名付けられた、といわれています。

 そのプリンセスの名前は「オルタンス・ド・ボアルネ」・・・かの皇帝ナポレオン最愛の妻・ジョセフィーヌ皇后の娘で、後のオランダ王妃となった女性です。

実は、オルタンスは、フランスの老舗宝飾品ブランド・ショーメの初期の顧客の一人であり、作品にインスピレーションを与えたミューズの一人でもありました。

ナポレオンの栄枯盛衰とともに、数奇な運命をたどった「アジサイのプリンセス」・オルタンスと、美しいショーメのジュエリーにまつわる物語をご紹介します。

1:紫陽花の名前の由来

元々、古くから日本で栽培されていた原種の紫陽花は、今、私たちが見慣れている鞠のような形に小さな花が集まった「西洋アジサイ」(上の写真)ではなかったそう。

「ガクアジサイ」と呼ばれている、下の写真のような品種でした。

小さなつぶつぶ(こちらが本当の「花」だそう)の周りを、4枚の花弁をつけた花(正確には、花に似せたガクらしいのですが・・・)が取り囲んでいる形のものです。

この日本原産のガクアジサイが、中国を経由して、18世紀頃にヨーロッパに持ち込まれ、19世紀の初頭にフランスやイギリスで観賞用に品種改良をされました。

そうしてできあがった品種が、今日私たちがよく見かける、まあるい形の「西洋アジサイ」で、これが、大正時代に日本に逆輸入されて、日本中に広まったのだそう。

さて、話は少し戻って、19世紀初頭にヨーロッパに渡った、日本原産の紫陽花の花。王侯貴族たちの庭園や国立の植物園に持ち込まれて、そこで品種改良が行われていました。

 そんな「植物マニア」の一人だったのが、ナポレオンの愛妻・ジョセフィーヌ皇后でした。世界中から珍しい植物を集めていた彼女の庭園には、もちろん、紫陽花の花が咲いていて、品種改良も行われていたと言われています。

 そうして、できあがった西洋アジサイに、ジョセフィーヌが愛する娘・オルタンスの名前をつけたという説もあるんですよ。

こうして、「オルタンシア(紫陽花)=プリンセス・オルタンスを象徴する花」というイメージができあがりました。オルタンス自身も、自分のシンボルとして、紫陽花をとても大切にしていたそうです。

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現役外科医、元報道記者の「プリンセスの歴史マニア」。 歴史上のプリンセスの人生を通して「女性がハッピーに生きる知恵」を発信中。

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