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ココ・シャネルとNo5~伝説の香水に秘められた「凜と生きる女の美学」

 マリリン・モンローが愛用し、「寝るときに身につけるのはNo5だけよ」という名言を残したことでも知られる、シャネルの「No5」

1921年に誕生してから100年経った今もなお、世界中で愛され続けている伝説の香水です。

流行の移り変わりが激しい香水業界の中で、なぜ100年もの間、No5は売れ続けているのでしょうか?

 その謎を解くカギは、No5を生み出した創業者、ココ・シャネルの熱い思いにありました。

 No5に込められた、シャネルの美学と女性たちに寄せた願いとは? 

ココ・シャネルの素敵な名言とともに紐解きます。

1:ファッション革命を起こした異端児ココ・シャネル

新しい世紀の子である私は、新しい時代をファッションで表現することを託された。

シンプルであること、着心地の良さ、清潔さが求められていたの。

 ココという愛称で知られるガブリエル・シャネルは、フランスの片田舎の貧しい家庭に生まれ、貧困のために父に捨てられ、孤児院で育つという寄る辺ない身の上から人生をスタートしました。

やがて、酒場の歌手を経て、豊かな男性の愛人となり、裕福な生活を手に入れますが、「囲われ者のままで終わりたくない!いつか必ず自立してみせる」というプライドを持ち続けます。

 そして、卓越したファッションセンスと裁縫の技術を生かし、小さな帽子屋を開業。

その後も、ひたすら仕事に邁進し、実力でパリで有数のクチュリエとしての地位を築き上げます。  

 現代に生きる私たちから見れば、最高に格好いい生き方をした女性ですよね。

けれども、当時の人たちから見れば、シャネルは「女性のあるべき姿からかけ離れた、常識破りの異端児」として見られていたのです。

パリで帽子屋を開店した頃、20代前半のシャネル

 当時の女性たちは、20世紀になり社会構造が大きく変わっても、男性にとって都合が良いだけの古い価値観に縛られていました。

 ほとんどの女性たちは、貞淑な妻として家庭を守る役割のみを強く求められていましたし、その一方で、独身の女性たちはお金持ちの愛人や高級娼婦となって、生計を立てているケースも少なくありませんでした。

 世の中が大きく変わっていたのに、女性の生き方だけは旧時代のまま・・・。経済的に自立して、自分らしく生きることなど考えられない時代だったのです。

シャネルがデザイナーを始めた1910年代前半のパリのファッションカタログ

女性たちが身にまとうファッションや香水も、男性から見た「古き良き時代の理想の女性像」に大きく影響されていました。

 裾を引きずりそうなほど長いドレスは、過剰な装飾で飾り立てられ、ウェストもコルセットで細く細く締め上げられていました。そして、仕上げに派手な飾り付きの大きな帽子を被る・・・お人形のように煌びやかだけれど、とても動きにくく、心地よいとは言いがたい服でした。

 そのことに我慢ならなかったシャネルは、コルセットを外し、スカート丈も短く、体にフィットする柔らかい素材を使って、それまでになかった新しい婦人服を作り上げます。

1913年リゾート地ドーヴィルにブティックを開店した頃のシャネル。
開襟シャツにカーディガンのパンツルック・・・当時のファッションカタログと比べると、いかに斬新だったか分かります

 女性が男性のようにスポーツを楽しんだり、運転をしたり、いくらでも歩き回って仕事ができるように・・・。

女性が社会の中で活動できるような動きやすく、シンプルでありながらもエレガントなファッションを生み出し、女性の生き方に革命的な変化をもたらしたのです。

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現役外科医、元報道記者の「プリンセスの歴史マニア」。 歴史上のプリンセスの人生を通して「女性がハッピーに生きる知恵」を発信中。

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